地獄先生ぬ〜べ〜 最終回

これまで十分いいかんじだったんだけど、最終回で出てしまったというか。自分がこれまで触れてきた範囲でしか知らないけど最近の日本のエンタメ主流作品の問題点というかそういうのが。

ドラマはほとんどみないから他がどういうもんなのかわからないですけど、邦画エンタメ映画はまあそこそこみてて、最近のメジャーな邦画エンタメ映画は微妙なのが...みたいなことは思ってきたわけですが、その一つの理由は「トークがくどい」「くどくどダラダラしすぎ」とかだったり。増村保造監督の90分作品とかを、リュック・ベッソンの90分作品とかを、そういうのを見習ってくださいよ、みたいな。巨匠の作品でも傑作でもないなら(傑作なら長時間映画大好きです。『ユリイカ』とか『愛のむきだし』とか)、90分で小気味よい佳作エンタメ作品を目指そうよ、みたいな(たとえばエクスペンダブルズ1&2とか自分としては全然好きじゃないんだけどさくっと90分ちょっとで終わらせる潔さのせいで好きかどうかはともかく十分楽しめる)。そういう部分では、ぬーべー第一話は全然問題なかったというか。ドラマは時間が決まってますしね。

http://d.hatena.ne.jp/UmeGake/20141016/1413462167

というようなことを、第一話の後に書いたわけですが。最終回については、同じような内容のくどい理念トークを何回も何回もやらなくても、と思いました。これまで9回も話やってきたんだから、もうこの作品の「理念」は視聴者に十分伝わってると思うし、今さら何回も何回もくどくどやらなくても、と。

映像のテンポを損なわない程度の一言二言でポンポン行くならいいのだけど、くどくどやりすぎてテンポが台無しになってしまってたような気がしました。最終回の序盤はそれなりにポンポンポンポン行っててとってもよかったので途中からの失速が残念でした。

途中というのは、厳密には校庭での戦いの途中から。この作品の一番重要なポイントだからくどくどやったんだと思うし、くどくどやりたくなる気持ちはよくわかるのだけど、ここは欲張りすぎたと思いました。自分としてはですが。他の視聴者のみなさんの感じ方は知りません。



あと一つ気になったのは、最後の盛り上がりから実際の終わりまでの長さというかくどさというか。某人気映画なんかも最後の戦いの後にいったいいつ終わんのよくどくどやってて締りがないなあたとえばたいして好きじゃないけどエクスペンダブルズあたりの感心するとこは最後の戦い終わったら数十秒くらいでサクっと映画終了90分ちょっとで終了(あんまおぼえてないから気のせいかもだけど)っていう潔さなんだけどそういうのを見習って欲しいなあ、みたいなことを思ったわけだけど、これも最終回で出ちゃったなあ、と。

この部分でもいろいろ理念トークをくどくどやってたわけだけど、まあ、生徒さん一人一人にちゃんとスポットを当ててセリフを言わせてあげるという優しい作りではあるし、生徒さんたちのファンにとってはこういう優しい扱いは大事だろうから、というか、このドラマをみる動機がある出演者の存在だという自分からすると、こういう出演者一人一人に優しい作りを否定するのはさすがにちょっと自分勝手すぎるかなとは思います。が、またエクスペンダブルズですが、豪華出演者たちにも関わらず、↑に書いたように、余裕で全てをほったらかしにしちゃうエンディングのさっぱりしてて潔いとこがすごいというか(ちゃんとはおぼえてないから気のせいかもしれないけど)。まあ、90分の映画と10回もやってきたドラマじゃ文法違って当然かもしれませんが。


というか、「少年漫画」ってそういうもんなのかな、とも思ったり。「理念トーク」がくどいのが少年漫画の肝というか。そういえば、某進撃アニメみたとき「理念トークくどいなあ少年漫画らしいなあおもしろいんだけど理念トークが多すぎてもったいないなあ」とか思った記憶が。



それはそうと、上の二つ以外はとってもよかったです。ゆきめさん戦うし。ゆきめさん戦うし。ゆきめさん戦うし。ドラマ全体もすごい楽しかったです。終わっちゃったのが悲しいです。