ジヨン様が観たと語っておられた『鍵泥棒のメソッド』

数ヶ月前テレビでやってたやつの録画を昨日観ました。

内田けんじ監督は『アフタースクール』の評判よかったようだけど、自分としては『アフタースクール』、微妙だなーというか、正直ムカついたというか、ムカついた記憶があるんだけど、今調べたらそれはこちらも堺雅人さんが出てた違う監督の『ゴールデンスランバー』の記憶だったっぽい。

ごっちゃになってた。内田さん、ごめんなさい。世間じゃ評判いいようだけど自分はなんだかなーって意味では同じだけど、いろいろムカついたのは『ゴールデンスランバー』だったっぽい(ひとりよがりでつまらない上に2時間越えダラダラで、たとえば増村保造監督の90分作品とか見習えよ、とか自分は、自分はですよ、自分は、思った)。

『アフタースクール』は「さえないなあ」みたいな印象だった記憶はあるけどいくつかの映像以外おぼえてない(くせして文句言っててすいませんが)。あくまで個人的趣味の問題でございます。



というか、話ぶっ飛んだけど、そういうわけで(ごっちゃになってたのもあって)監督の印象悪くて観る気になれなかった『鍵泥棒のメソッド』だけど、ジヨン様が観て楽しかったっておっしゃるなら観るに決まってますよね!と、去年思いました。なので、なのに観るの今頃かよ!でほんと、さーせん!ってかんじです。ごめんなさい。



で、まあ、観たわけですが、「男の子っぽさ」みたいなの?なんて表現していいかわからないけど、自分のあんま好みじゃないタイプの「男の子っぽさ」というか、あえて微妙というか差別的というかそんな表現を使えば「草食系的なマッチョさ」?語義矛盾っぽいけど。男性の描き方ではなく女性の描き方が特に。

とはいえ、いわゆる正統派マッチョ臭よりははるかにマシなはずなのだけど、正統派マッチョ臭は世間に溢れかえってるから慣れちゃったというかむしろそういう作品たちで育ってきちゃってるからこっちも麻痺してて、なんか不公平で申し訳ないというか。


正統派マッチョには(とても批判的であるにも関わらず)寛容で、草食系的マッチョには不寛容って、これはこれでやっぱ問題ある気がする。自省が必要ですな。(自分がなぜか不寛容なのは「草食系」そのものではなく「(草食系的)マッチョ」ね(「草食系」みたいな表現のアレさは置いておいて)。というか、ネットの影響だと思う。ネットって「正統派マッチョ嫌いの草食系的マッチョ」が目立つから。目にする機会が多い少ない(うぜーって思う機会の多い少ない)の問題っぽい。ネトウヨさんとかもそういうタイプ多いし。ほんと偏見すいません、ってかんじですが。)




で、『鍵泥棒のメソッド』からまた話ぶっ飛びまくったけど、それはともかく、基本的にはこの映画、楽しくてよかった。普通に好き。展開どうなんの?って部分でとてもワクワクした。懸念してた監督の「ひとりよがり」ってもあんまかんじなかったし(もしかしたら放送されたのが完全版ではなかった可能性もあるけど、調べてません)。

まあ、「ひとりよがり」も自分好みだったら全然いいわけですが。たとえば青山真治監督のひとりよがりもにも程があるだろ的な『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』なんかすごい好きだし。


それで『鍵泥棒のメソッド』での「女性の描き方」、ようするに広末涼子さんの役柄の描き方の「男の子っぽさ」がなあと文句を言ったわけですが、この役柄自体はおもしろかったし広末涼子さんもよかったと思う(ようするに結局は自分もアレな「男の子」ってかんじなのかもしれません)。雰囲気が映像にハマるというか、そういうタイプだよなあ、と。というか、ギュリ様、香川照之さんと是枝裕和監督が好きでいろいろ観てるって言ってましたね、どっかで。